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History of Cashmere

カシミールカシミヤに憧れて(カシミヤの聖地)

 

ETROブランド知っていますね!? 特徴的な柄で非常に歴史を感じるような、重厚なイメージです。イタリヤ・ミラノの Gimmo Etroは1981年にインドカシミール地方独特のペイズリー紋様を自分の手で再現すべく、生地や家具、カーテンなどにETROブランドをつけて発表した。

カシミール地方のペズリー柄は、19世紀後半には全く、無名のものとなっていたので、ETRO スタートによって完全復活となった。Milano ブランドではなくカシミール地方の伝統ブランドの復活だったのだ。

このETRO が復活させたペイズリー柄、その昔スコットランドのペイズリー町での生産が多いのでいつの間にかペイズリーと言われるようになった。
ベトナムでバイクのことをHONDAと言ってたのと同じように。

カシミール地方のカシミヤ産業は、インドが英国の植民地時代に、機械化と共に英国に移管された。カシミールの手織り作業に取って代わって、ペイズリー市などの機械産業が主流となっていった。いつの間にかその柄をペズリーをと呼ぶようになった。

この柄、ペイズリーはもともと山岳地帯カシミール地方のスズカケの木が涼しい風に吹かれなびいている様子を描いたものです。その歴史を知るとETROのペズリー柄は重厚感がありながら、すごく可愛らしい柄に見えてくる。

カシミールの地名は、カシミヤの語源とも言われ、この地方でカシミヤ産業が発展していった。この時代のカシミヤ原料はラダック地方や西チベットから調達されスリナガルでスカーフの生産を行っていた。
 

現在、この地域はインド、パキスタン、中国 の3国の支配下にあり、特にインド、パキスタンの戦争で危険地帯。

カシミヤスカーフ産業で豊かになったカシミール地方は、イギリスからの独立後、インドーパキスタンの歴史的領土争奪戦争、中国の実力行使による実効支配アクサイチン地区などとなり、今に至っている。

歴史、国同士の解釈違いに振り回されている地域なのです。

 

夏は 高地で涼しい都市スリナガル、風に吹かれ、たなびくスズカケの木、湖上の舟、素晴らしい避暑地。そこで発展していったカシミールカシミヤのスカーフ、スリナガルはカシミヤの聖地なのです。

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画家アングルのショールの貴婦人の写真
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Cashmere  Road
カシミールカシミヤはどうやってヨーロッパに伝わったのか?

現在のカシミヤの主要生産地域は、中国内蒙古自治区、モンゴル共和国などですが、17〜8世紀にインドの王侯が装ったカシミヤショールはカシミール地方で、ものつくりされ、紀元前からあったシルクロードを通って19世紀にはヨーロッパに伝わり大流行しました。18~19世紀初頭に画家アングルなどが描いた貴婦人の姿にもあらわれている。

 

 

 

その経路は主にシルクロードのオアシスの道、海の道を通って中東、ヨーロッパに伝わった。つまりシルクロードの中間地点であるカシミール地方からカシュガル、バーミヤン、サマラカンドを通ってペルシャ、ローマ、西につながっていった。この道はご存知、玄奨三蔵法師や悟空が天竺に行くのに通過した道も含まれています。この地域カシミールの状況は玄奘の<大唐西域記>にも登場します。イスラム教、ヒンズー教、仏教の歴史の中で、混乱、生き抜いてきたカシミール地方、またローマに続く国々都市も多種多様な文化を残して現在に至っています。

これをシルクロードとは別にここでは、カシミヤロードと呼ぶこととし、様々な歴史背景を学び、コンセプトの中にさらに取り入れていけたらと思います。

 

​カシミヤロード

Camel & Yak
Boat of plateau (高原の船)シルクロードの船

 

カシミヤロードは山岳地帯・砂漠地帯が多く非常に困難な道です。

シルクロード美術で有名な平山郁男画伯の絵で見られるようにシルクロードの人の移動の手助けとなったのがキャメル。劣悪な環境の中でも耐え凌げる能力をもったのがキャメルです。

また荷物の運搬で手助けとなったのが強力な力を持つヤクでした。
人間にとって文化伝導・運搬を手助けしたのがキャメル、ヤク。
シルクロード、カシミヤロードの縁の下の力持ちです。
彼らの存在なくしては、人類歴史上、東西の交流ができなかった。

Vasco da Gama 以前のヨーロッパとアジアとの交流(中国、中央アジア、ペルシャ、ローマ)は、Boat of Plateau キャメル&ヤクの存在が必要不可欠であった。
厳しい環境に住む生き物は、二重構造の毛を持ちその内毛は驚くほどしなやかで体を守る保温性の高い性能を持っています。

Cashmist Labでは、この貴重なヤク、キャメルなどカシミヤの仲間として、同じく、環境保護を重視し過去の商品歴史&その歴史背景を研究し、その素晴らしさを商品にしていきます。

 

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参考資料

カシミールの歴史と文化 鷲見東観 著 アポロン社

イギリス東インド会社 ブライアン・ガードナー著 Libro社

カシミールショール 編集者 平山郁夫シルクロード美術館 野澤伸平 山川出版社

平山コレクション  カシミール毛織物 シルクロード研究会 

 

平山郁夫シルクロード美術館、書籍、絵画。非常に参考させていただきました。

文面をお借りして、大変感謝いたします。

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